通常の郵便よりも早く郵便物が届くとされている速達郵便ですが、実際には配達完了までに何日を要するのでしょうか。
今回は、配達にかかる日数や土日の取り扱いなど、速達郵便についての詳細を解説します。
速達とは
速達(速達郵便)は郵便の特殊取扱の1つであり、通常の郵便物よりも早く配達される郵便のことを言います。
日本郵便が行う郵便事業において速達は特殊取扱、簡単に言うとオプションの1つとされ、サービスを受けるには利用者が追加料金を支払う必要があります(具体的な料金については後述)。
速達が使える郵便物
- はがき
- 手紙
- 書留
- ゆうメール
配達までの日数
速達郵便は、原則として通常の郵便物よりも1日早く配達されます。
通常の郵便と速達の到着日の違い午前に差出し | 午後に差出し | |
手紙・はがき | 翌々日 | 翌々日 |
大型郵便物 | 翌々日 | 翌々日 |
速達(手紙・はがき・大型郵便物) | 翌日夕方 | 翌日夕方 |
実際に日本郵便のお届け日数検索サービスでシュミレートしてみると、通常では翌々日に配達予定の郵便物が、速達では翌日に配達されるとの結果に。
ただし離島に郵便物を送る場合など例外もあり、例えば青森から沖縄に郵便物を送る場合は、通常では翌々日の午後に到着するところ速達では翌々日の午前中の到着予定であり、通常郵便との配達日数の差は半日分しかありません。
また、同じ県内への発送など宛先が近隣の場合にも同様のことが言え、本来は翌日の午後に配達されるところ速達では翌日の午前中に配達されるパターンが一般的です。
もちろん郵便物が半日早く配達されることが大きな意味を持つこともありますが、1日の中の配達時間にこだわる必要がない場合には単に速達料金が無駄になってしまう可能性がありますので、いつまで郵便物が配達される必要があるのかをはっきりさせ、日本郵政のお届け日数検索ページで実際に要する日数を確認しましょう。
Point
速達は通常の郵便物よりも1日もしくは半日早く配達される
速達は“遅れない”サービス
通常の郵便物が1日に1回配達されるのに対し速達郵便は1日に3~4回配達が行われ、集配局に到着した時点で最も早く配達できる配達員が配達に向かいますが、15時までに集配局に到着した郵便物はその日のうちに配達されます(通常の郵便物は朝までに集配局に届いたもののみ当日配達)。
また、速達郵便は誤区分が起こらないように点検がなされるため、誤区分が原因で遅れが生じることはまずありません。
逆を言えば通常の郵便物は誤区分により配達が遅れる可能性があるサービスであり、それに対して速達は、単に早く郵便物を届けることはもちろん、配達が遅れることがない郵便配達サービスであると言うこともできるのです。
土日祝日の取扱い
差し出し
土日祝日でも速達を差し出すことができます。
比較的規模が大きな郵便局では土曜日にも郵便窓口が開いていますし、日曜や祝日、夜間など郵便窓口が営業していない場合でもゆうゆう窓口を利用すればOK。
しかし、夜間の差し出しとなるとその日の発送に間に合わない可能性が大きく、速達のメリットが半減してしまう恐れがありますので、日中に差し出しを行うに越したことはありません。
また、ポスト投函でも速達を差し出すことが可能ですが、土日祝日の集荷回数が平日よりも少なく設定されるポストも珍しくなく、その場合はやはり速達の意味がなくなってしまう可能性がありますので、投函前に集荷回数と集荷時間を確認する必要があります。
配達
速達は、土日祝日にも配達されます。
土曜日には元より郵便物の配達が行われますが、通常の郵便物の配達がない日曜と祝日でも速達郵便はしっかり配達されます(土日祝日に配達ができない学校や会社などは翌日に配達されることも多い)。
前述の通り土日祝日でも速達の差し出しが可能であり、同じく配達も土日祝日を問わずに行われますので、土日祝日を理由に速達が届くまでの日数が増えることはありません。
コンビニの利用
コンビニでも速達郵便を差し出すことができますが、コンビニでの郵便物の発送は店舗にある郵便ポストを利用するものですから、勝手としては郵便局やその他の場所に設置される郵便ポストに郵便物を投函する場合と同じと考えてよいでしょう。
よって速達のメリットを損なわないためにはその集荷時間を確認する必要がありますし、そもそも全ての店舗に郵便ポストを設置しているコンビニはローソンとミニストップ、セイコーマートだけです(その他コンビニは店舗ごとに対応が異なる)。
とは言え、コンビニでは封筒や切手も販売しており、送付したい書面等を持ち込み購入した封筒に入れてその場で差し出すこともできますので、近くに郵便ポストを設置しているコンビニがあれば何かと便利です。
なお、郵便局とは異なり、コンビニでは郵便物の計量および料金の算出を店員に依頼することができません。
速達の出し方
速達の送り方は簡単で、縦長の郵便物とゆうメールの場合は表面(宛名等が記載される面)の右上部に、横長の郵便物なら右側部に赤い線を書くだけでOK。
この赤い線が目印となり速達郵便であることが判断されますが、ボールペンでは少々頼りない気もしますので、ある程度の太さがあるマジックペンやサインペンを使うとよいでしょう。
見落とされないために“速達”と赤文字で記載すればなおさらよいですし、速達スタンプを使用するのも有効です。
料金
速達で郵便物を送るには、基本の料金に追加して速達料金を支払う必要があります。
速達の追加料金手紙・はがき | 250gまで | 基本料金+280円 |
1kgまで | 基本料金+380円 | |
4kgまで | 基本料金+650円 | |
ゆうメール | 基本運賃+320円 |
手紙とハガキはその重さが250gまでなら280円、1kgまでは380円、4kgまでは650円の追加料金が通常の料金に加算されます。
例えば、重さが50g以内の手紙(定形郵便)を速達で送る場合、通常の料金92円に速達サービスの追加料金280円が加算されますので、合計で372円を支払わなければなりません。
合計料金の一覧表
下に、重さごとの郵便物(はがき、定形郵便、定形外郵便)の通常料金と速達料金、両者の合計をまとめた表を添付しましたので、ぜひ参考にしてください。
郵便物の通常料金と速達料金の合計額郵便物の種類 | 重量 | 通常料金 | 速達料金 | 合計 | |
はがき | − | 62円 | 280円 | 342円 | |
定形郵便物 | 25gまで | 82円 | 280円 | 362円 | |
50gまで | 92円 | 372円 | |||
定形外郵便 | 規格内 | 50gまで | 120円 | 400円 | |
100gまで | 140円 | 420円 | |||
150gまで | 205円 | 485円 | |||
250gまで | 250円 | 530円 | |||
500gまで | 380円 | 380円 | 760円 | ||
1kgまで | 570円 | 950円 | |||
規格外 | 50gまで | 200円 | 280円 | 480円 | |
100gまで | 220円 | 500円 | |||
150gまで | 290円 | 570円 | |||
250gまで | 340円 | 620円 | |||
500gまで | 500円 | 380円 | 880円 | ||
1kgまで | 700円 | 1080円 | |||
2kgまで | 1020円 | 650円 | 1670円 | ||
4kgまで | 1,330円 | 1980円 |
当日配達もある?
宛先が同じ県内の場合、稀に速達郵便が当日配達されるケースがあると聞きます。
しかし、前述の通り速達は通常の郵便物よりも1日〜半日早く配達されるものであり、郵便物を当日のうちに配達するサービスではありません。
日本郵便も速達が当日に配達されるなど一切アナウンスしていませんし、仮にその日のうちに配達が行われたとしても、それは何かしらの偶然が重なった結果と考えるべきでしょう。
速達郵便は、あくまでも通常の郵便よりも1日もしくは半日早く配達されるものであり、どうしても当日中に郵便物を届けたい場合には“新特急郵便”を利用するのがよいと思います。
まとめ
速達郵便について、以下のようにまとめることができます。
通常の郵便よりも半日〜1日早く配達され、土日祝日の影響も受けませんので、少しでも早く郵便物を届けたい場合に積極的に利用したいサービスであると言えるのではないでしょうか。
まとめ
- 速達は通常の郵便よりも1日もしくは半日早く郵便物を届けるサービスである
- 土日祝日を理由に速達の配達が遅れることはない(差出し、配達ともに可能)
- 速達には追加料金がかかる
- 稀に速達郵便が当日中に配達されることがあるが過度な期待をすべきではない
終わりに
今回は、速達郵便について、その配達にかかる日数や土日の取扱いなど詳細を解説しました。
速達を利用せずに済むように余裕を持って郵便物を差し出すことが重要なことは言うまでもありませんが、いざという時には迷わず速達を利用しましょう。
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