CPU性能の脆弱性が指摘されてきたMacBookですが、2016年春に商品改良が行われスペックが向上したと言われています。
そこで早速ベンチマークスコアを調査してみたのですが、2015モデルとの性能差は果たして!?
CPUの型番
はじめにMacBook Early2016に搭載されるCPUの型番を確認しておきましょう。
今回の新型MacBookにはEarly 2015同様、1.1GHzと1.2GHzの2つのCPUが用意されていますが、前者を選択するとストレージ容量が256GBに、後者を選択すると512GBになります。
型番はCore Mシリーズの”Core m3-6Y30(1.1GHz)”と”Core m5-6Y54(1.2GHz)”。
ちなみに、Apple公式ストアでのみ注文可能なカスタマイズモデルには、”Core m7-6Y75”が搭載されます。
通常モデル | カスタマイズモデル | ||
プロセッサ | Core m3-6Y30
1.1GHz(2.2GHz) |
Core m5-6Y54
1.2GHz(2.7GHz) |
Core m7-6Y75
1.3GHz(3.1GHz) |
ストレージ | 256GB | 512GB | 256GB/512GB |
RAM | 8GB | 8GB | 8GB |
価格 | 128,800円(税別) | 144,800円(税別) | 153,800円(税別)/173,800円(税別) |
ベンチマーク
CPUの型番がわかったところで、いよいよそのベンチマークに話を進めましょう。
いつものように”Pass Mark”さんの公表値を参考にさせていただきましたが、スペックが最も低い”Core m3-6Y30”でもそのスコアは3,000を超えています。
CPU型番 | Core m3-6Y30 | Core m5-6Y54 | Core m7-6Y75 |
周波数 | 1.1GHz(2.2GHz) | 1.2GHz(2.7GHz) | 1.3GHz(3.1GHz) |
CPUスコア | 3,056 | 3,283 | 3,579 |
カスタマイズモデルに搭載される”Core m7-6Y75”について言えば、そのスコアは3,579であり、MacBook Air Early 2015に搭載される”Core i5-5250U”に肉薄するではありませんか。
CPU性能を不安視する声が多かったMacBookですが、少なくとも2016年モデルについては、その心配もなさそうですね。
2015年モデルとの比較
続いて、上のグラフあるいは下の表を見ながらMacBook Early2015に搭載されるCPUとの比較を行ってみたいのですが、やはりその差は歴然。
Early2015の最上位モデル”Core M-5Y71” とEarly2016の基本モデル”Core m3-6Y30”の性能がほぼ同じことからも、確実にスペックが向上していることがわかりますね。
Early 2015 | Early 2016 | |||||
通常モデル | カスタマイズ | 通常モデル | カスタマイズ | |||
型番 | Core M-5Y31 | Core M-5Y51 | Core M-5Y71 | Core m3-6Y30 | Core m5-6Y54 | Core m7-6Y75 |
周波数 | 1.1Ghz
(2.2Ghz) |
1.2GHz
(2.7GHz) |
1.3GHz
(3.1GHz) |
1.1GHz
(2.2GHz) |
1.2Ghz
(2.7GHz) |
1.3Ghz
(3.1GHz) |
スコア | 2,756 | 2,566 | 3,038 | 3,056 | 3,283 | 3,579 |
これからMacBookを買うなら、間違いなく2016年モデルを選ぶべきでしょう。
もちろん、既に製造が終了しているEarly2015を正規に購入することはできませんが、オークションの利用や整備済製品の購入を検討されている方の参考になればと思います。
それにしても、Early2015の1.2GHzモデル”Core M-5Y51”のスコアがその下位モデルであるはずの”Core M-5Y31”よりも低いのはなぜだろう…。
MacBook Airとの比較
ついでにMacBook Airとの比較をしてみたいのですが、上のグラフを見ながらお読みいただきたいと思います。
MacBook Air Early2015に搭載されるCPUは”Core i5-5250U”と”Core i7-5650U”ですが、前者のスコアは、MacBook Early2016の”Core m7-6Y75”とほぼ同じ。
基本モデルの”Core m3-6Y30”と比較すればまだ差があるものの、その差は縮まりつつあると言ってよいでしょう。
ただし、MacBookはファンレス設計のために熱がこもりやすく、その影響を受けCPUが大幅に処理能力を落とす場合があります。
高負荷の作業が長くなるほどその確率が高くなるので、動画編集などの手の込んだ作業を行う場合には、少々ストレスを感じるかもしれません。
また、MacBook Airの価格は98,000円ですが、それとほぼ同スコアのCPU”Core m7-6Y75”をMacBookに搭載しようと思えば最低でも153,800円を支払う必要が…。
MacBook Airのコストパフォーマンスの良さが際立つ一方、MacBookが割高に思えてしまいますね。
終わりに
今回は、MacBook Early2016のCPU性能について投稿していますが、Early 2015よりも確実に処理能力がアップしていることがわかりました。
MacBook Airとの比較は非常に難しいところですが、使用用途に合わせて賢く選択したいところですね。
コメント