Macのウイルス警告画面に注意! その正体と対処法を解説します!

Macのウイルス警告画面

MacでWebページを回覧中、突然Macがウイルスに感染したとの警告画面が表示された経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回は、その正体と対処法について解説します。

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突然現れる警告画面

Webページを回覧していると突然、Macがウイルスに感染したことを警告する画面が現れることがあります(最近は特に多いです)。

警告文の最後には、“このサイトを離れるとコンピューターは破損して脆弱なままです”と危機感を煽る一文がありますが、よく見ると少々助詞の使い方が不自然なような…。

また、“OKをクリックして修復処理を開始する”とあるものの、そのOKボタンが見当たらない!?。

さらに警告文の背景はApple公式サイトにも思えるデザインですが、Appleがこのようなアナウンスを行うことはありません

正体はMackeeper

何とも怪しい警告アナウンスの正体は、”MacKeeper“と言うMacOSのユーティリティソフトウェアへの誘導プログラムです。

MackeeperはMacのウイルス対策やクリーニング、システムの最適化を行うソフトウェアであり、ウイルスや危険度が高い悪質なプログラムではないと言われていますが、インストールしてしまうとかなり面倒なことになります(詳細を以下で解説)。

また、Mackeeperの他、その他フィッシングサイトにジャンプする場合もあると言われています。

ダウンロードの仕組み

Macがウイルスに感染しているとの警告文の近くには“スキャン”のボタンがあり、これをクリックすると“スキャン進行中”と表示され、最終的にはMacがウイルスに感染していることが明らかになった旨をアナウンスされます(画面を通じての警告の他、警告音を鳴らすパターンもあり)

感染したファイル名やウイルスの種類、危険性など具体的な情報を提示されるケースもあるのですが、そこで“ウイルスを削除”と書かれたボタンをクリックすると見事に”Mackeeper”のダウンロード画面にジャンプするではありませんか。

どうやら、このようにしてMacがウイルスに感染したとの警告に騙されたユーザーにMackeeperをダウンロードさせることが、このプログラムの目的のようです。

言うまでもなく画面に表示される一連の警告内容は全くの偽りであり、実際にノートンでシステムを完全にスキャンしても何ら異常は報告されませんので、そのまま何もせずにブラウザ(SafariやChrome等)を終了して構いません。

Point

  • Macのウイルス感染の警告は嘘!
  • Mackeeperのダウンロード誘発が目的
  • 何もせずブラウザを閉じればOK

インストール後の症状

Mackeeperをインストールすると、Macの画面上にポップアップ広告が表示されます。

広告の内容は単に有料版のMackeeperへのアップグレードを促す、あるいはMacがウイルスに感染しているのでそれを駆除するには有料版のMackeeperが必要だとひたすら訴えるもので、詰まるところユーザーに有料版を購入させることを意図するものです。

アップグレードするまで何度となく画面上にポップアップ広告が表示されまくり、Macの利便性が低下して困り果てた挙句仕方なく有料版を購入してしまうユーザーも少なくないようですが、まさにこれがこのプログラムの狙いなのでしょう。

前述の通りMackeeperはあくまでもMacのユーティリティソフトであり、この広告のポップアップ以外に何か悪さをする危険性は大きくないものの、別に必須のソフトではありませんし、ノートンやマカフィー等のウイルス対策ソフトと比較して特に何かが秀でているとも思えません。

まして(誰がプログラムを仕込んでいるのかはわかりませんが)このような手法で半ばユーザーを騙す形で配布されるソフトを信頼して利用できるかと言われれば、まああり得ませんね…。

ちなみに、このように広告を目的とした無料のソフトウェアのことをアドウェアと言います。

インストールしてしまった場合

誤ってMackeeperをインストールしてしまっても冷静に対応する必要があります。

最も簡単な対応策はMackeeperをアンインストールしてしまうことですが、アプリケーション一覧からソフトを削除、もしくはMackeeperをドラッグしてゴミ箱に入れれば作業完了。

ただし、噂によるとMackeeper以外にも関連するソフトが勝手にインストールされ、上記の方法でアンインストールできない、またはアンインストールしても一定の時間が経過すると勝手に再インストールされるケースもあるとか…。

その場合はMackeeperをアンインストールするためにさらに別のソフトをインストールする必要があるようですが、それはそれで面倒ですし、そのソフト自体の信頼性も検証しなければなりませんので、データをバックアップしてMacを初期化するのがベストだと思います。

その際、必要なデータのバックアップ前に念のためノートン等の信頼できるセキュリティソフトでシステムの完全スキャンを行うと安心でしょう。

なお、誤ってインストールファイルをダウンロードしてしまってもそのファイルを開いてインストールを実行しなければ問題はなく、勝手にインストールが行われることはありません。

対象となるページ

どのようなWebページにアクセスするとMackeeperのインストール誘導プログラムに引っかかるのかが気になるところですが、正直なところ全く見当がつきません。

最近は私のMacにも頻繁に例の警告画面が表示され、非常に煩わしく思っているのですが、訪問しているページは特に怪しげなサイトではなく、仕事(ブログ作成)のために訪れる有料の画像ダウンロードサイトです。

また、検索キーワードツールとして有名な“goodkeyword”へのアクセス時に同プログラムが発動することもありますので、もうどんな優良なページでも油断できないと言うことなのでしょうか…

誰がどのようにしてこの誘導プログラムを仕込んでいるのか、私の知識では見当がつきませんが、このような手法を用いてのマーケティングは姑息ですし、やめて欲しいと強く思います。

終わりに

今回ご紹介したMackeeperへの誘導問題に限らず、アドウェアやマルウェア(不正なプログラム)による被害を防ぐにはとにかく安易にファイルをダウンロードしないことが重要です。

本来は誘導プログラムが発動するページを訪問しないことが最も大切なのですが、Mackeeperへの誘導プログラムに関しては健全と思われるページに仕込まれることがありますので、決して油断はできません。

少しでも不審な点があれば絶対にダウンロード、インストールしないように注意しましょう。

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