賃貸の仲介手数料とは!? 相場や上限などのルールを理解しよう!

賃貸の仲介手数料とは

住宅の賃貸借にかかる初期費用の1つに“仲介手数料”がありますが、これはどのような費用なのでしょうか。

今回は、仲介手数料について、その性質や相場、上限などの詳細を解説します。

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仲介手数料とは

住宅の賃貸借における仲介手数料は、賃貸借契約を結ぶにあたり貸主(大家)と借主(入居者)を仲介した不動産会社が収取する手数料です。

現在では、貸主が入居者の募集や契約業務を不動産会社に依頼し、借主が物件情報の提供や契約手続きに係るサポートを不動産会社から受けることで賃貸借契約が成立する場合がほとんどであり、貸主と借主の双方が不動産会社の恩恵を受けているわけですが、その報酬として不動産会社に支払うお金が仲介手数料であると言ってよいでしょう。

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よって、仲介手数料は不動産会社が仲介(媒介)の形態で賃貸借契約に係わる場合にのみ発生するものであり、取引態様が“貸主”や“代理”の場合にこれを支払う必要はありません。

誰が払う!?

仲介手数料を誰が支払うのかに直接言及する法律はないものの、仲介という住宅の賃貸借における不動産会社の役割の性質を考えれば、借主と貸主の双方が折半して支払うべきものと言えます。

ところが、従来その全額を借主が負担することが慣例となっているのが実際のところであり、物件の募集要項にその旨が記載され(“仲介手数料1ヶ月”など)、これに同意した借主が手数料を支払うことが一般化しているのです。

もちろん、少ないながらも借主が仲介手数料を負担せずに済む場合もあり、例えば入居率が悪い地域では入居者の確保を図る貸主が手数料を全額支払う事例も見られますので、初期費用を安く抑えたい場合は仲介手数料が無料の物件に狙いを定めるのも1つの手と言えるでしょう。

Check

  • 仲介手数料は本来は貸主と借主の双方が支払うべきものである。
  • 実際には借主が仲介手数料の全額を支払うことが慣例化している。

上限

宅地建物取引業者が宅地又は建物の賃借の媒介に関して依頼者の双方から受け取ることのできる報酬の額は(当該媒介に係る消費税相当額を含む。以下この規定において同じ。)の合計額は、当該宅地又は建物の借賃(当該賃借に係る消費税相当額を含まないものとし、当該賃借が使用賃借に係る場合においては、当該宅地又は建物の通常の借賃をいう。以下同じ。)の1月分の1.08倍に相当する金額以内とする。この場合において、居住の用に供する建物の賃貸借の媒介に関して依頼者の一方から受け取ることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の1月分の0.54倍に相当する金額以内とする。

国土交通省告示第1155号:“宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額”より

住宅の賃貸借において不動産会社が収取する仲介手数料は、1月分の家賃の1.08倍を上限とすることが法令により定められています。

また、依頼者(貸主と借主)の一方から受け取ることができる金額は1月分の家賃の0.54倍以内でなければなりませんが、媒介以来の際に依頼者の承諾を得ている場合はこの限りではありません。

従って、物件の募集要項に“仲介手数料:家賃1ヶ月”などと表記されていれば借主がそれを承諾した上で賃貸借契約が成立したことになりますから、借主が仲介手数料を全額負担することに違法性はないと考えられます。

Check

住宅の賃貸借における仲介手数料の上限=1月分の家賃×1.08

相場

前述の通り住宅の賃貸借における仲介手数料には上限が設けられていますが、その範囲内であれば不動産会社が自由にその額を決定することができます。

とは言え、実際には不動産会社が法令により規定される上限一杯の金額を収取するケースがほとんどなので、仲介手数料=1月分の家賃+消費税(1月分の家賃×1.08)と考えておいてまず間違いないでしょう。

仲介手数料の目安(法令で定める上限額の場合)
家賃 仲介手数料(上限額)
40,000円 43,200円
50,000円 54,000円
60,000円 64,800円
70,000円 75,600円
80,000円 86,400円

値引き交渉はできる?

多くの賃貸借契約において借主が仲介手数料を負担していることは既に述べた通りですが、新たに部屋を借りるには初期費用が多くかかるだけに、借主にとって仲介手数料の全額負担は悩ましい問題であると言えます。

そんな時は、仲介手数料を値引きしてもらえないか不動産会社と交渉してみましょう。

もちろん断られてしまえばそれまでですが、入居率が悪く苦戦している物件については貸主(オーナー)も不動産会社も強気に出ることができません。

そのような状況では、仲介手数料の半分あるいは全額を自らが負担してでも入居者を確保しようと貸主が考える可能性がありますので、交渉してみる価値は十分にあるはずです。

ちなみに、私が所有する物件については、空室の状態が3ヶ月以上継続した段階で借主から仲介手数料の値下げを交渉された場合には、その全額を貸主が支払うようにしています(地域の特性もあり入居率が悪く苦戦しているため)。

まとめ

住宅の賃貸借における仲介手数料は、貸主と借主の間を仲介した不動産会社が報酬として受け取るお金であり、本来であれば貸主と借主が半額づつ負担すべきものですが、実際には借主がその全額を負担することが慣例化しています。

また、仲介手数料には法令により上限が定められていること、ほとんどの取引において不動産会社が上限一杯の金額を収取していることも覚えておきましょう。

まとめ

  • 賃貸における仲介手数料は貸主と借主を仲介した不動産会社への報酬である。
  • 本来、仲介手数料は貸主と借主の双方が半額づつ負担すべきものである。
  • 実際には借主が仲介手数料の全額を支払うケースがほとんどである。
  • 仲介手数料はその上限が法令により定められている(1月分の家賃×1.08倍)。

終わりに

今回は、住宅の賃貸借にかかる初期費用の1つである仲介手数料について投稿しました。

住宅を貸す側も借りる側もその性質を理解し、正しく運用されるべきものであることは言うまでもありませんが、安心して賃貸借契約を結ぶためにも、特に借主がその性質を正しく把握しておくことが大切であると言えます。

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