HDD(ハードディスク)が熱に弱いのは有名な話ですが、実は寒さにも弱いことをご存知でしょうか。
今回は、ハードディスクと温度の関係について投稿しようと思います。
適正温度
ハードディスクの適正温度については諸説が存在しますが、一般的には20~40℃が適正温度と言われています。
なお、この温度は室温ではなく、ハードディスクそのものが帯びる温度のことですので、注意して下さい。
HDDが熱に弱いことはご周知の通りですが、ディスクの温度が”50℃”を超えると故障率が上昇することはご周知の通り。
50℃以上になると、そこから温度が1℃上がるだけで故障のリスクが急に昇すると言う意見もあるくらいですから怖いですよね。
まして”60℃”となれば、いつ異常が発生しても不思議ではなく、非常に危険な状態と言わざるを得ません。
夏場、室内温度が30度を超えるような状況でハードディスクを動かせば、ディスクの温度はそれよりもかなり高温に達してしまう恐れがあるので、特に注意が必要です。
逆に、50℃を上回ることがなければHDDにそれほど大きな影響が及ぶことは考え難く、45℃程度であれば過度に心配する必要はないでしょう。
低温にも注意
以外に思われるかもしれませんが、HDDは寒さにも弱いのです。
普通に室内で使用する上では過度の心配は要らないと思いますが、気温が5度を下回るような低温の環境は、やはりハードディスクにとって好ましくありません。
現に、パソコンが適正動作する条件に室温5℃以上を設定しているメーカーが多いことも事実ですね。
具体的には、ハードディスクを回転させるためのモーターの潤滑剤が寒さで凝固してしまい、ディスクの回転不良を起こしてしまうことがあると言われています。
これにより読み込みエラーが生じる可能性がありますし、電源部分のコンデンサが低温になることでパソコンが起動できないケースも・・・。
特に寒さが厳しい冬場は、必ず室内でパソコンやHDDを保管するようにし、屋外や車内に置き忘れることがないようにしましょう。
湿度の影響
熱や極端な寒さに弱いハードディスクですが、湿度にも注意が必要です。
最新の注意を払わなければならないのが”結露”ですが、ディスクが結露して内部に水滴が付着する状況だけは絶対に避けなければなりません。
場合によっては、一発でHDDがダメになることも・・・。
結露は、空気中の水蒸気が冷やされることにより発生しますが、冬場に寒い部屋に置いていたHDDを暖房の効いた暖かい部屋に持ち込んだ場合などは要注意。
HDDによって冷やされた水蒸気が水滴となり、ディスク内部に付着する可能性ががあります。
夏場はハードディスクが冷えることはありませんが、逆に空気中の水蒸気量が増加しますので、やはり油断は禁物。
あまりにも湿度が高い場合には、除湿機をかけるなどの対処をすることが望ましいでしょう。
温度管理のポイント
HDDを長持ちさせるためにも適正温度での使用を心がけたいところですが、日本には四季があり、日中と夜間の温度差もあります。
よって、常時適正温度と言うのは難しいかもしれませんが、夏場は冷房を効かせた環境で使用することでディスクが過度の熱を持つことを予防することができるでしょう。
必要であれば除湿をし、湿度を下げることも有効です。
また、室内外の温度差により結露が発生することを防ぐためにも、窓際付近にハードディスクを置かないようにして下さい。
冬場には、寒いところにあったパソコンやハードディスクを急に暖かい部屋に持ち込むことも厳禁です。
終わりに
内臓、外付けともに私たちのパソコンライフに欠かすことができないHDDですが、精密機械と言うこともあり、環境による影響を強く受けてしまいます。
大切なデータをしっかりと保存するためにも、温度や湿度の管理に注意しましょう。
コメント